Yamada Takayuki News - 山田孝之

Thursday, February 24, 2005

山田孝之 「H2」で恋する高校球児役 今のすべてを楽しみたい

 野球経験がなく、「ドラマが終わるまでにはカーブを投げられるようになりたい」と言っていたが、練習の成果か、ボールが曲がるようになった。「あ、すげえなあと、その瞬間、うれしかった」

  あだち充原作の人気漫画を基にした「H2~君といた日々」(TBS系、木曜午後10時)で、ヒーローのエース、国見比呂を演じている。甲子園の夢、仲間と の一体感、女子生徒との淡い恋。青春ドラマの王道には南国育ちの黒い瞳が似合うが、インタビューでは意外とさめた素顔がのぞく。

 「オレ、子供のころから将来の夢なんかなかった。でも、目の前の今のすべてを楽しみたいと思って、勉強もスポーツもせずに、学校終わったら友だちと毎日、町の中で遊んでいましたね」。一番楽しかったという中学卒業後、上京。そこでスカウトされ、16歳で芸能界デビュー。

 「別に夢があったわけじゃないけど、芸能人になるのは楽しそうだから、すげえラッキーだと」

 だが、演技が難しくなるにつれ、落ち込む回数も多くなる。そんな自分を真剣に見つめるきっかけが、01年のNHK朝のドラマ「ちゅらさん」だったという。今は、芝居が楽しいですか?

 「そこまでの余裕はないけど、去年ぐらいから徐々に感じてきた。要求以上のものを出さねば、あるいは正反対のこともしてみたいと」。おや、役者の欲が芽生えてきたかと思った瞬間、「でもオレ、今芝居やりたいからやっているだけで、やりたくないと思ったらやめますよ」。

 なるほど、カーブを覚えたようだ。【網谷隆司郎】

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 ■人物略歴

 ◇やまだ・たかゆき

 83年10月20日生まれ。他にやりたいことは?「音楽を作ってみたい、絵を描きたい。でも今は思ってみるだけです」

毎日新聞 2005年2月18日 東京夕刊