Yamada Takayuki News - 山田孝之

Saturday, January 14, 2006

セカチューコンビが描く14年間の愛の軌跡「白夜行」
ドラマ版セカチューのゴールデンコンビが復活!

山田孝之と綾瀬はるかのセカチューコンビが主演する衝撃作「白夜行(びゃくやこう)」(2006年1月12日スタート、TBS系、木曜、21:00~21:54、初回のみ2時間スペシャル)の制作発表が都内のホテルで行われた。

後列左から田中幸太朗、麻生祐未、余貴美子、小出恵介、前列左から八千草薫、渡部篤郎、山田孝之、綾瀬はるか、柏原崇、武田鉄矢


▼東野圭吾の問題作をドラマ化
人 気作家・東野圭吾の手による原作『白夜行』は、幼くして残酷な運命を課せられた少年と少女の物語。互いを救うために自分の親を殺(あや)めた2人が辿(た ど)る人生は、映像化すること自体、賛否両論あったほどの壮絶な内容だ。だが石丸彰彦プロデューサーは「2人の行動を決してほめてはいけない。主人公に感 情移入できない、同情できないという“挑戦的”な作品だからこそドラマ化する意味がある」と語り、本作への自信をのぞかせた。また東野氏からも「“純愛” と聞いて綺麗なイメージしか持たない人たちに衝撃を与える作品にして欲しい」とのコメントが寄せられた。

▼否定されてもかまわない
「亮司役を演じるのが楽しくて仕方がない」と話す山田孝之
初 恋の相手・雪穂を助けるため11歳の時に父親を殺し、以降も人生の全てを雪穂に捧げ続ける主人公・桐原亮司を演じるのは、若手実力派としてドラマ、映画を 問わず数々のヒット作に主演している山田孝之。「これまでのイメージに囚(とら)われずいろんな顔を見せたいし、見てくれる人を楽しませなければと思う。 だから悪というか、他人が否定するような立場の人間を演じたいと思っていました」と闇の世界に生きるこの役を楽しんでいる様子だ。ハードなストーリーだが 「悲惨すぎて、面白い。全編通して見たいと思っている人でも、最後まで目をそむけずにいられるのかなと考えるくらい悲惨な話ですよね。だけど(自分の演技 で)それほどの影響を与えられたらいいな」と意欲をみせる。「問題作と言われているけれど、それもいい。視聴者が主人公をとことん否定しながら見るのもア リじゃないかな。(原作を読んでいて)自分なりに“白夜行”のイメージを持っている人も、それとは違うかもしれないけど、こんな見せ方や考え方があるんだ と思って見てほしい」と熱く語った。

▼新生・綾瀬はるかに脱皮します
「キレたらモノにあたります(笑)」と意外な一面も告白した綾瀬はるか
亮 司をかばうために自らも母親を手にかけ、その過去を封印しながらウソで塗り固めた人生を生きるヒロイン・唐沢雪穂に扮するのは、独特な透明感が魅力の綾瀬 はるか。これまでは清純で芯の強い優等生的な役柄が多かったが、今作では激しく、時には暴力をも辞さない人物を演じることになる。最初に台本を読んだ時は 「すごく衝撃を受けました。なんて恐ろしい娘なんだろうって思った」とか。しかし「雪穂は賢くて、恐い。よくこんなことを考えつくなぁって思いました。も ちろん犯罪にも共感出来ないし……イヤな感じの娘ですよね」と言いながらも「雪穂が根本的に持っている感情の起伏の激しさは自分と似ているかも」という分 析も。物語を理解する上で、原作者の東野との対談も役に立ったようで、「“亮司と雪穂、お互いが唯一の存在だから殺人という犯罪にまで及んだ。守るものが ひとつだと強くなれる”という(東野の)アドバイスを演技上でちゃんと描きたいです」と役作りへのこだわりをしっかりアピール。冬の現場の寒さにはかなり 閉口している様子だが、ラブシーンにも体当たりで挑むなど、本作では新しい綾瀬はるかが見られそうだ。

▼強力サポーター
静かな口調の中にも作品に込めた熱い思いを感じさせた渡部篤郎
亮 司の父が営んでいた質屋の元店員で、過去の一件をネタに亮司をゆすり続ける男・松浦勇役は、繊細な演技で唯一無二の存在感をみせる渡部篤郎が演じる。日本 国外からもその演技力を高く評価されている彼だが「人気がある原作の映像化はプレッシャーだし、僕らも試行錯誤で、すぐに結果は出ないと思う」と本作の難 しさを口にする。それでも「数年後に“やっぱり素晴らしいドラマだ”と思われるようにがんばります」と述べ、さらに「出演シーンは多くないけれど、そんな 中でも主役の2人をサポート出来れば」と頼れるサポーター宣言も。

▼今度は信じません!
「記憶に残るドラマにしたい!」と意気込みも十分な武田鉄矢
亮 司が父を殺した事件を担当し、迷宮入りした後も2人を執拗に追い続ける刑事・笹垣潤三役は、日本中の生徒たちから慕われる先生像を確立した“金八先生”こ と武田鉄矢。桜中学ではどんなに悪い生徒でも信じ続けたが、今回は逃げる少年少女を徹底的に追い詰めるという、ある意味真逆のキャラクターを演じる。本作 の魅力について「加害者のドラマであること」をあげ、「凄まじい悪の物語で、悪が愛を貫いたらどうなるかを描いている。2人を許す神はどこにいるのかとい うのが根源にあるのでは」と解析。また笹垣が後輩刑事のひと言で、突如亮司たちへの父性を意識させられがく然とするシーンにも「すごい世界を感じた」とい う。「憎悪の対象だったものが身内になっていく。この人間の奇妙さはきっと伝わるはず」と言い、「誰もが持つ“自分の中の悪”が具体的に何なのか、見つめ るきっかけになってくれればいい」と付け加えた。

▼脇を固める豪華俳優陣
八千草薫が演じる唐沢礼子は茶道、華道教室を営む才女という役柄
雪 穂が心惹かれる御曹子・篠塚一成役には柏原崇、14年前の亮司の事件で笹垣とコンビを組んでいた熱血刑事・古賀久志役に田中幸太朗、亮司の友人・園村友彦 役に小出恵介がそれぞれ扮する。柏原は「僕は昨日撮影に入ったばかり。丁寧な撮影でとても緊張感があるすてきな現場です」と引き締まった表情を見せた。一 方、女優陣はベテラン揃いだ。亮司の母・桐原弥生子役には麻生祐未、図書館司書で、亮司と雪穂が真情を吐露できる唯一の相手・谷口真文役に余貴美子、雪穂 の義母・唐沢礼子役に八千草薫が扮する。八千草は本作を「ギリシア悲劇のよう」と例え「残酷な中にも強い光を放つようなものがある」と語った。このほか、 平田満や西田尚美、奥貫薫、大塚ちひろ、塩谷瞬らが出演する。

▽「白夜行」は全国TBS系で2006年1月12日(木)スタート。全11回(予定)。
▽主題歌は柴咲コウが歌う「影」(2006年2月15日リリース、ユニバーサルミュージック)。


[2006/01/11更新]